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Baseline

カーボンクレジットは、プロジェクトが実施されなかった場合のシナリオを想定した反実仮想ベースラインと実績の差分を分析し、発行されます。森林炭素クレジットに関しては、ジャンク・カーボン・クレジットの批判を克服するために、動的(あるいは事後的)ベースラインの概念が議論されていますが、プロジェクトファイナンスやリスク評価の観点からは、依然として事前ベースラインが必要になります。 私たちは、因果推論の枠組みの中で、事前と事後のベースライン推定を統合するベイズ型状態空間SCM(Synthetic Control Method)を開発しました。このアプローチは、NeurIPS 2022 Climate Change AI workshopに採択され、有意義なインパクトを与える可能性が高い最優秀論文に選ばれました。 私たち独自のアルゴリズムは、潜在的なクレジット購入者が、自然由来炭素プロジェクトを支援するための初期融資プロセスにおいて、重要な役割を果たし、PCU(Projected Carbon Unit)を見越した納入リスク評価を支援します。

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Forest Parameter Estimation

私たちは、光学・レーダー衛星画像や衛星LiDARなどの複数の宇宙航空観測と現地観測を組み合わせています。このような手法で収集した情報を組み合わせることで、森林のパラメータを正確に推定し、その不確実性を定量化することができます。また、複数の地球観測データを融合する最先端の技術により、ARRプロジェクトの森林バイオマス推定に不可欠な、より正確なDTM(デジタル地形モデル)を作成することにも成功しました。 私たちは、NASAのNISAR(次世代Lバンドレーダー衛星)やHISUI(ハイパースペクトル衛星)のデータ活用プロジェクトへの早期参加など、将来の衛星ミッションに向けた研究開発にも積極的に取り組んでいます。

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Biodiversity

私たちは、自然資本や生物多様性の評価手法の開発にも積極的に貢献していきます。これには、独自の衛星画像解析や因果推論に基づく参照条件推定技術などが含まれます。この中で設計された当社の技術は、農産物関連企業のALM(農地管理)プロジェクト開発にも利用できる可能性があります。 現在、生物多様性、森林、社会学を研究する日本の代表的な機関である国立環境研究所、一橋大学と提携し(この提携はこちら)、高品質の森林炭素クレジットの創出に向けて共同研究を行っています。 また、TNFD Data Catalyst Initiativeのアクティブメンバーにも選ばれました(詳しくはこちらの参加者リストをご覧ください)。 ※ TNFDは、Taskforce on Nature-Related Financial Disclosuresとして知られ、資本フローをポジティブな行動に向けるという究極の目標のもと、組織が環境リスクと機会にどのように対処できるかを示すフレームワークを提供する国際的なイニシアチブです。

Partners

一橋大学

国立環境研究所